『IKEAモデル』 アンダッシュ・ダルヴィッグ
- 作者: アンダッシュ・ダルヴィッグ,志村未帆
- 出版社/メーカー: 集英社クリエイティブ
- 発売日: 2012/11/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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仕事の都合で読んだ。仕事が忙しかったのと、翻訳はやはり読みづらく、時間がかかってしまった。
・イケアはダイバーシティと社会貢献に取り組むことで、事業が継続できるという。
・44カ国で、12万人以上が働いている。
・採用では経験や実力だけでなく、価値観の共有を重視している。
・貧困の問題に取り組む最良の方法は、イケアのような優良企業が雇用を生み出すこと。
・イケアの方法をサプライヤーに遵守させるため、第三者機関に逸脱していないか世界中のサプライヤーを調査させた。
・イケアは上場企業ではないので、長期的視点に立つことができる。
・長期にわたりオーナーが変わらないので、一貫性が育まれる。
・経営幹部を車内から登用することで安定性が確保され、成功の前提条件が確実に共有される。
・発展途上国のサプライヤーにおける環境と労働条件に対する懸念は、顧客その他の利害関係の間で高まる一方だったので、社会問題を2000年に前面に押し出し、供給戦略を立てた。
・児童労働に断固として反対している。
・日本のホルムアルデヒドの基準は、参入当時は他の国よりも非常に厳しく、他の国の2分の1だった。
・この本の著者は自由競争を大いに推奨している。
・イケアは非公開企業であり、より正確に言えばオランダの財団。1982年にこの構造が整えられた。創業者イングヴァル・カンプラードは、のちの世代が会社を分割や売却をするリスクを取り除くことで、イケアの将来を保証するため、もうひとつは節税のため。イケアの親会社はインカ・ホールディングBVで、これをスティヒティング・インカ・ファウンデーションが所有し、さらにこれをイケア・ファウンデーションが所有するという構造を持っている。
全体的な感想
どのタミングでロシアや中国に進出したか、また各国での参入状況・障壁がよくわかった。アメリカでの成功が話されているが、広く浅い記述のため、ストーリーに感情移入はしづらい。人物伝記というようなものではない。貴重な記録だと思うが、整理されていない印象。分量に比べて繰り返しも多いので、斜め読みでも大丈夫。