『パソコン通信探偵団 パスワードのおくりもの』 松原秀行
今回も面白かった。シリーズの始まりの前作から登場したまどかが、レギュラーメンバーとして参加。個性もはっきしてくれるし、まどかならではの事件も見所があってなかなか良かった。
前回同様、日常の不思議や、パズルなどを章ごとにテーマを変えて飽きさせないように進むが、最後の事件でうまく伏線が繋がったりするので、ボリュームの多い一続きの読み応えは十分にあった。
大人が読むと当然トリックや答えがすぐわかるものも少なくない。しかし、子どもが読むと、わかった喜びを得られて楽しい読書体験になるのかな、と思った。また、なるほどと思わせるバランスも良かった。
日常の不思議をチャットで報告して推理するというのが、毎回屋外での主人公の動きと事件を作らなくて良いので、うまく設定を考えたな、と思う。
今回の事件も、なかなかの重い事件が最後にあるが、さらっと解決するあたりが、著者の技量なんだろうと思った。
パスワードのおくりもの -パソコン通信探偵団事件ノート(2)- (講談社青い鳥文庫)
- 作者: 松原秀行,梶山直美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/07/20
- メディア: 新書
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