くもり空の形而上学

ジャパンカルチャーや茶道のこと、編集者の日常ことなど雑多に書きます

和包丁を使いなさい

今回は、和包丁をごり押しするエントリーです。

 

料理好きで和包丁が気になっている方。

買おうと思ったものの種類が多くていまひとつ実感がわかない方。

そんな皆様にへ向けて書いています。

 

さて、最近お気に入りの和包丁の話を。

幼児食を食べている娘は、アジが大好きです。

小さめの切り身を焼いて冷凍しておき、ご飯のたびに解凍して食べさせています。

手づかみでパクパク。食べ終わると「アジ、アジ」と催促するくらいです。

 

 

娘が好きで体にもいいし、アジを常食にできたらいいなと思い、うまく捌けるようになりたいと思いました。

もともと、三枚に下ろすのは苦手ではないと思っていました。

小さい頃からよくやっていたし、アジの漬け丼を作ったり、鯛を捌いてお造りと鯛飯を作っているからです。

 

ところが、娘にアジの身を渡す時に、身がボロボロになって持ちづらいことに気づきました。

確かに、魚の身は、焼くと崩れるものです。

しかし、それ以上の崩れ方をする。冷凍庫へ入れる段階で、切り身ではなくほぐし身のようになってしまっている。

これは、三徳包丁で切る時に切りづらくて身をグッと抑えてしまい、身が潰れるからです。これまでの料理を振り返っても、身がボロボロになっていた気がします。

 

あとで説明しますが、これは包丁の切れ味の問題ではありません。刃の形の問題です。

そこで、色々考えた結果、これを買いました。 

 あ、このブログは、アフィリエイトなんかじゃありませんよ。メーカーや写真、スペックといった情報がわかりやすいので引用しているだけです。

 

舟行という包丁、漁師が舟の上で使ったと言われています。

そのため、魚をさばくための出刃包丁と、魚を刺身にするための柳刃包丁の中間のような包丁が便利だったのでしょう。揺れる舟の上で包丁を何本も使い分けるのは面倒そうです。

出刃包丁は分厚くて短く頑丈。

柳刃包丁は薄くて長いので一回包丁を引いただけで下まで切れる。

その両方の特徴をそこそこ兼ね備えた包丁が舟行包丁です。

 

さて、なぜアジをさばくのに舟行包丁を選んだのか。

それは、アジきりという小型の出刃包丁があるのですが、それよりも汎用性が高いかなと。普段の三徳包丁の代わりにも使いたかったのです。

例えば、葉っぱものをみじん切りにする時に、切れ味が悪いと潰れて緑色の汁が出て料理があまり美味しくなりません。舟行包丁なら、あまりそうはならないわけです。

出刃包丁よりも薄いので、小さな魚を下ろす時にも身がめくれるのに邪魔になりません。また、頑丈なので、大きな魚もさばけます。

 

そんな舟行包丁。いきなりこれを買うのもどうかと思いますので、柳刃をお持ちの方は、ぜひ、出刃や三徳の代わりに使ってみてはいかが。

 

さて、和包丁全般の使い心地についてお話ししましょう。

 

魚に限らず、野菜も肉も、木材をカンナで削るみたいに、すーっと身が離れます。これには感動しました。三徳包丁だと、「えい、えいっ」と力を入れてギコギコしないと切れなかったのが、和包丁ではズバッとさばけます。

魚をさばくとき、特に感じるのは、刃が骨と平行に入れ安いんですよね。三徳のような両刃の包丁だと、刃の部分と骨をくっつけるようにして切ると、骨と刃が平行にはならないし、平行にしようとすると、微妙に骨と刃に隙間が開くんですよね。あと包丁が外側に逸れていくというか。

 

もう一点、片刃の包丁は研ぎやすいです。べたっと表を砥石にあてて研いで、かえりが出たら、裏側をさっと1回砥石で撫でます。両刃は、裏も表も同じ角度で同じだけ研がないといけないので、難しい。使いづらい。

研ぐと切れ味が恐ろしいほどになりますよ。鋼の重みだけでトマトもネギも切れるようになります。

 

お手入れは、給湯器のお湯でじっくり流して、ふきんでさっとふくだけ。

水分が飛んだのを確認したら片付けます。神経質な人は油をさっと塗っても良いかもしれない。

 

お手入れも意外と楽で、切れ味も抜群。料理の美味しさが引き立ちます。研ぎやすいし、おまけに値段も安い。

 

和包丁、本当にいいですよ。迷っている人は、ぜひ。