くもり空の形而上学

ジャパンカルチャーや茶道のこと、編集者の日常ことなど雑多に書きます

マジカルミライ2015 in 日本武道館

こんばんは。吹雪です。

マジカルミライ2015年9月5日昼公演に行ってきました。

最高でした。というか、夢中で記憶があまりありません。それくらいよかった。

 

セットリストも2014年のときのように前年踏襲ということはなく、新旧織り交ぜてとても良かった。サウンドもクリアで、ネットで聴くよりもはるかに迫力があり、声に命が灯っていて良かったし、グッズも満足のいくものばかり。あちこちにできた行列を見てると、やはり衰えぬ人気を感じることもできて誇らしかった。スタッフとファンの方々にありがとうという言葉しか出ません。

 

特にブログに書かなくて良いのではと思ったのですが、どうしても書きたいことが一つあります。

 

単に初音ミクはキャラクター消費だけでなく、初音ミクを好きになるひとは、何か特別な思い入れをもっている、と日頃考えています。特別な思い入れとは、ひとそれぞれで普遍化しづらいのですが、やはりみんな持っているのでは、と再認識させられることがありました。

 

失礼な言い方かもしれませんが、今回のライブで「これぞオタク」という印象のひとと隣席になりました。彼は中年太りしていて、独り言が多く、そのしゃべり方もオタクらしい。

 

ライブが始まると、彼が初音ミクを好きで好きでたまらないのがよく伝わってきます。よく歌詞を覚えているし、曲もちゃんとたくさん聞いている。サイリウムの振りなどからわかりました。オタクの鑑です。

 

初音ミクのどこが好きなのだろう、アイドル的な消費の仕方なのかな、と思ったのですが、彼が音楽を楽しみ、そしてpackagedを聴いて泣いているのを見て、ああ、と感動し、胸がいっぱいになりました。

 

この曲は、クリエイターとミクとの関係の歌ではありますが、拡大解釈すると、孤独な人間が世界とコミュニケーション可能になる歌でもあります。

 

彼は孤独だったのだろうか。ひととの関わりを諦めていたのだろうか。自分にその価値がないと自信なく目を伏せていたのだろうか。でも、そんな彼だからこそ、初音ミクの優しさが届いたのだろうか、そんなことを考えました。

 

 

手のひらから零れ落ちた音の粒を探しているの

ずっと待っていたのひとりぼっちで

歌いたくて歌えなくて

でもあなたと出逢えたから

もうさみしくなんてないよ

 

この世界に笑顔を

あなたとわたしで

届いているでしょ

響いているよね

 

彼は、ハジメテノオトでも号泣していました。

 

やがて日が過ぎ 年が過ぎ 

古い荷物も ふえて 

あなたが かわっても 

失くしたくないものは 

ワタシに あずけてね

 

時の流れも 傷の痛みも 

愛の深さも あなたの声も 

ワタシは知らない だけど歌は 

歌はうたえるわ だからきいて

 

もしもあなたが 望むのなら 

何度でも 何度だって 

かわらないわ あのときのまま 

ハジメテノオトのまま…

 

空の色も 風のにおいも 

海の深さも ワタシのうたも 

かわらないわ あのときのまま 

ハジメテノオトのまま…

 

初めての音に なれましたか? 

あなたの 初めての音に

 

こんなもったいないほどの過剰な優しさを、初音ミクは可能にするんです。

涙が止まらないライブでした。

 

スタッフの皆さん、音楽好きの皆さん、クリエイターの皆さん、互いにエールを送り合える皆さん、本当に有難う。

そして、ありがとう、初音ミクさん。

 

今年も素晴らしいライブでした。