くもり空の形而上学

ジャパンカルチャーや茶道のこと、編集者の日常ことなど雑多に書きます

茶道の話 石洲流 ⑧ 備忘録

こんばんは。吹雪です。

前回は先生のご用事でお稽古がお休みになり、今月は一回だけでした。

その分気合いを入れていったのですが、今日は人数が多くあまり進みませんでした。残念。

 

とはいえ、炉になって新しいお稽古内容でした。湯気もよく見えて、いよいよ冬らしくなってきたなと感じました。

 

炉縁が黒い柿の木でした。先生によればこれはかなり高い木ですとのこと。いくらぐらいなんだろう。

天然の樹木でこういった黒色が出ているのは、柿の木の中心部くらいとのこと。

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上はネットで見つけた画像です。こんな感じです。

しかし、もっと黒色が広く、また内側のちょうどいいところに景色が出ており、すすけた感じがとても見事でした。白色の部分もあって、コントラストが素晴らしかった。写真でお見せできないのが残念です。

炉縁は塗りのものもあるそうで、その場合は炉縁も清めるとのこと。

 

さて、今日のお菓子です。

新潟は長岡の大和屋さんのお菓子でした。上は寒天のような感じで、下は羊羹でした。

上の寒天のところにイチョウの葉をかたどったものが入っています。

写真を懸命になって探したのですが見つかりませんでした。

 

これが絶妙な味わいです。表現しようがありません。

皆さん、マスカットを初めて口にした時のことを覚えていらっしゃいますか?

あるいは、蜂蜜レモンを初めて口にした時の、深く引き込まれるような、懐かしいような、それでいて爽やかな甘さを覚えていらっしゃいますか?

そんな、なんだこれは!? と驚き、感覚のリフレッシュまで引き起こすような、素晴らしい香りと透き通るような甘さでした。

何かに似ているようで、それが思い出せない。初めて聴く音楽なのに懐かしく感じる、あの時の感覚です。味の原体験を探るうちに、それがどこか遠くまでつながっているような、不思議な感覚でした。

一個あまっていたから、食べたかった。

 

 

お菓子を食べる際に、先生から注意を受けた人がいるので、復習を。

亭主に勧められ、自分のところに来たらおもむろに懐紙を出す。懐紙は輪っかのある方を自分に向けて置く。お菓子の皿を自分のところに引き寄せる。お隣にお先にいただきますと礼をする。

右手で箸を上から取り、左手で受け、右手に持ちかえる。お菓子を手前右から取って、懐紙に置く。

食べる時は、今回のお菓子では、縦、横の順に切ってから、手前右から食べる。この時の手順は好きにしていいのかも。

 

お茶をいただく時の復習もしておこう。

まずは亭主と一礼。右手で自分の領域、縁の内側に入れる。右手で持ち上げ、左手で受け、景色をそらすようにまわす。一口のみ、亭主に挨拶。その後3口ほどで飲み終わり、親指で左から右に拭って、三回まわし、右手で縁外に置く。まわす時に持ち上げてまわすこと。手の中ですらない。

 

今日のお稽古は、炉での道具運びをやりました。

基本的には風炉とそれほど変わりませんが、手前座に構える時に炉縁との膝の距離を注意するように言われました。

今日のお稽古はほとんど進みませんでした。残念です。次回はもっとやりたいな。

 

掛け軸は、松無古今色(松に古今の色なし)でした。

この句は竹有上下節(竹に上下の節あり)と対句になっているそうです。

どういうことかというと、松はどれだけ年月を重ね季節に差があっても色は緑一色であり続け、一見平等に見える。竹は節が上下はっきりに分かれており、一見不平等に見える。しかし、松の葉にも年代による差があり、竹もその一本の中では節で断絶されているわけではない。完全な不平等も平等も自然の中には存在しない。平等ではあるが、しかし、完全な平等でもこの世界は成立しない様をいうそうです。

冬にこの松のお軸を拝見できるのは、違う印象としても受け取ることが出来ますよね。緑がなくなって寒く寂しく感じたとしても、季節を超えて時間を超えてエバーグリーンなものがあるのは、冬の捉え方に対して余裕と発見をもたらす気がします。

 

おやすみなさい。吹雪でした。