くもり空の形而上学

ジャパンカルチャーや茶道、日常のことなど雑多に書きます

茶道の話 石洲流 ③  備忘録

こんばんは。吹雪です。

 

今日もお茶の稽古でした。暑い日でしたが茶室は涼しく、とても楽しかったです。

ご飯を食べていたら時間が。さあ、急いで備忘録を。

 

今日のメニューは、柄杓の扱いの復習、立ち座り、歩きの練習です。特に柄杓の扱いの時は、風炉を前で一人ずつ稽古をしました。初めてふくさで風炉のふたを持ちました。予想通り重くて持ちづらい。ちなみに、風炉は4月から10月、炉は11月から3月のようです。

 

今日のお菓子なのですが、カルピスのゼリーのようなお菓子でした。それとういろう。名前を教えてくださらなかったので残念です。

下がカルピス層で、真ん中が透明、上の方が小豆などが入っており、一番上に金粉がのっていました。箸でつまもうとしたのですが、皆、滑って難しく、笑いがこぼれました。

※その後、必死に探したところ画像を見つけましたので掲載いたします。

水涼というらしいです。寒天のお菓子です。金沢の村上さんという人が作ったようです。上生菓子で、いつも購入できるわけではなさそうです。

f:id:fubuki39:20140814140200j:plain

f:id:fubuki39:20140814140206j:plain

間違いなくこれです。これもウェブにあったものを拝借しております。

それと、先生がういろうと言っていたお菓子は、下の画像のへちまのものです。

f:id:fubuki39:20140814140454p:plain

僕はカルピスの方を食べました。味はまず薄めたカルピスの味がし、全体を注意深く味わおうとしたのですが、先生からカルピスの味がしますかと質問され、はいと答えながらも、カルピスって初恋の味とか言われるよね、初恋の味がしますなどと先生に言ったら気持ち悪いよねと、妄想が発動しているうちによくわからぬまま食べ終わっていました。残念……。

 

お花は、おそらく虎竹と思われるかごに、糸すすき?と中央にホトトギス?でした。床の間に飾ってありました。花の名前の説明がなく、自信がありません。

 

稽古に入る前に先生とお弟子さんが建物をあちこち採寸していました。(先生とお弟子さんたちは日本建築専門の建築士です)

戸の取手の位置が低いことなどを尋ねると、少し低めに茶室は作られていることを教えてくださいました。戸をくぐって頭を下げるようになっていることや、風炉が置いてある場所は天井が低くなっていて、頭を下げて謙譲の気持ちを示すようになっているとのことでした。

すごいなあ。感動しました。

 

さて、柄杓の扱いから。

前回同様だけれども、今回の注意点は、左手に添えるように持つ際に、あまり寝かしすぎないように持つこと。合の部分を垂直にするように意識しすぎると寝たようになる。そこで、切り止めに近い部分を人差し指と中指をのばしてもって、こゆびの付け根を足にしっかりつけると、柄杓が立って、見栄えが良い。

今回はこれまでのやり方に加えて、ふくさを三つ折りにして左手に持ち、そこにさらに柄杓を持って、ふくさを右手で抜き、右手だけでふくさを二つ折りにするやり方を教わる。

二つ折りにして風炉のふたをしめてふたのほこりを払う。払う時は壁側に払う。ほこりを客席に向けないため。そのため、二を逆向きに書くようにする。

この時の動作は、まっすぐに字を書くようにすること。丸い形に添ってふくさを動かす人がいるが、そうしない。

ほこりを払った後、蓋を取って、ふた置きにのせる。このとき、ふたは斜めに移動させるのではなく、一度自分のところにまっすぐ引いてから、それから左に移動させてふた置きにのせる。

ふた置きにのせた後、ふくさを持つ右手を右足につけ、はしをつまんでぱらっと広げる。このぱらっと広げる動作が独特らしい。

蓋を閉める時は、かぱっと上からのせるのではなく、滑らせるようにのせること。少し傾けてのせる時は(どういうときかまだわからない)、手前側をふちにのせる。「手前↘︎奥」こういう傾きにする。

また、柄杓を持つ高さを高くしすぎない。かっこつけすぎて高く持つようになっていたので気をつける。

柄杓で水を入れる方法も学ぶ。

中指で支えるようにして、親指をつかって持つようにする。この時の手の甲を上に向け、くるっと返すようにして水を汲む。手前にもち、手の甲を上にするように手を回して水を入れる。この時の柄杓と指の一体となった美しさに心奪われる。お茶は芸術だというのを今更ながら実感。

その後、柄杓を風炉にかけて置く。このとき、親指をくぐらせるようにして右側に抜くようにし、手を滑らせつつ、徐々に下げて静かに置く。

また、柄杓を竹のところ?(ふた置き?)に置く時は、コンと音を立ててからゆっくりと置く。

 

 

さて、次は立ち方歩き方

まず正座した姿勢から。

起坐準備をし、右足を上げ、左手を上げて立ち上がる。右足から進む。すり足をする時は、つま先からすべりこませることを強く意識する。かかとは上げ気味に、左右にぶれないように、また上体を動かさないように。小さく歩くように言われる。

たたみ四歩で歩き、右足、左足を下げて座る。

再び立ち上がる時は同じように、起坐準備、右足、左足で立ち上がる。

後ろへ振り返る時は、右を半歩下げ、左足を一歩少しだけ外側に引き、右足を左足にくっつけるようにして軸足にし、左足を外側にまわして、時計回りに回転する。そしてそのまま歩く。それなりに勢いがあった方がやりやすくかっこいいが、早すぎるとちゃかちゃかして良くない。座る時は、同じように、右足を下げ、左足を下げて座る。

先生が正座をし、立ち上がる際は、上体がぶれないまま、前傾姿勢のようになっていた。

ふすまを開けて入る方法も学ぶ。

まずは、しまっているふすまの前で正座をするところから。左手の手の甲を自分側に向けて、取手に手をかけて開ける。このとき、20センチほど開ける。そのあと、右手でふすまの下を指先で挟むように持ち、とってがぎりぎり隠れるくらいまであける。ぜんぶピシャッと開けることはしない。

くぐって入る時には、明らかによけるように上体をかがめない。あくまでも自然に、礼をするような感じで入る。

そのあと、お茶の畳の前でとまり、右足、左足の順番で真ん中から入る。その後、右足、左足の順番で右横に動く。左足から進み、4歩歩いた後、右足左足の順番で足を下げて座る。立ち上がり、向きを変えて出て行く。出て行く時は特別なことはしない。

茶室の外に出たら、向きを変えるのと同じ要領で回転し、正座する。

ふすまを閉める時は、開ける時と逆で、右手でつかみ、残り20センチほどのところで、左手で取ってのところを押して占める。このとき左手は手のひら側を自分に向ける。

 

この一連の動作は、気配を消す心がけでやるようにとのこと。

確かに先生の動きは、自然体で、存在感があるのだけれど、気配がないような感じがする。

 

 

さて、今日も大変楽しいお稽古でございました。

座って歩くだけでもその人の個性や癖が出てしまうのだなあと思いました。この所作を鍛えることは、何よりも自分に必要なことだと感じますのでとても嬉しいです。

 

おやすみなさい。吹雪でした。