茶道の話 石洲流 61~63 備忘録 【茶箱】
こんばんは。吹雪です。
子供のことなどひと段落しました。
今日はエントリーがたくさんです。
下書きを見ているうちに、なんとなくバンバンアップしたくなりました。下書きはいっぱいあるよ!
さて、お茶の備忘録です。
61回目、62回目は、7月23日にあったお茶会に向けての練習でした。
平点前です。わたしからは足の運びが気になるので質問させていただきました。
戸のくぐり方や、踏み込んだときに回って戸を閉めることなど教わりました。
63回目(今日)は茶箱をやりました。
茶箱を使うときは、鉄瓶を使うそうですが、今回は鉄瓶がないので、釜を使いました。水差しも使います。茶箱は水差しの前に置いておき、建水(蓋置+柄杓)を持って入室します。通常は水差しの場所に茶箱を置くそうです。
また、茶箱の準備は以下の通り。
茶巾は鉄瓶を使う場合は、三つ折りにする(S字型)。つまみやすいように、輪の方を点前側にして、先端が左側を向き、茶碗の中側に来るようにする。
今回は釜だったので、茶巾の腹側が右側になるように、横向きでおく。
茶碗は、右下側に。棗は左上に。茶碗の中の茶巾の上には、金平糖を入れた振出を置いておくらしい。今回はなかった。
上記のものを入れて、中蓋を閉める。中蓋の上には、茶杓が上を向けて左側に置く、袱紗は右側。また、茶筅筒に小さめの茶筅を入れて、右上の穴から入れる。
袱紗のたたみ方は、四つ折りの半分に折って、ヒダヒダの方を右側に。端っこを三本指で持って、パラリとできるようにとのこと。
さて、建水を持って点前だたみに踏み込み、今回は風炉と釜だったので、風炉に向かう。風炉のカンを袱紗がないので手で下ろす。これはイレギュラー。
そのあと、建水を下げて、茶箱の前に移動し、茶箱を持ち上げて点前座に向く。持ち上げるときは、両手で少しだけ持ち上げること。両手が畳に擦れるくらい。
点前座に向くと、茶箱の蓋をあけて、茶箱の左側に置く。蓋を回転させるときに、手は滑らせるようにすること。
茶筅筒を右手で取り出し、そのまま置く。蓋と茶箱の真ん中に。真ん中とは言っても、蓋と茶箱に挟まれるようにはしないこと。
中蓋を持って、蓋の上に置く。中蓋を持つときは、心持ち真ん中あたりを三本指でそっとつまむようにして持つこと。
振出を取り出す。右手で持って、左手で受け、右手で持ち直して、お茶を出すところに置く。右手で持ち直すときは、茶杓を拝見に出すときの動きでやること。振出をお客様に向けて置くときの向きがあるとのこと。
次に、棗をとる。右手で上から持つようにしてとり、左手で受けて、右手で横から持ち直して、水差しの右側に置く。
次に、茶碗を、右手でつまむようにしてもち、左手で受けて、右手で持ち直して、茶箱の横に仮置きする。
茶筅筒を右手で持ち、左手で受けて、右手でグッとしたから押し、右手で二回引っ張って取り出す。このとき、筒を中心から心持ちそらし、先端は右側に少し向けること。刀を構えるような感じだと思った。茶筅筒を左手で受けるときは、下の方を三本指で持つこと。
茶杓を右手で取り、左手で受けて、右手で持ち直して茶碗の上に置く。
茶碗を右手で持ち、左手で、水差しの左のほうに置く。
中蓋をしめ、茶筒を右手でとってそのまま入れ、蓋を閉めて、壁付きの方に移動する。建水の方にかなり下げて置くこと。そうしないと、蓋置が置けない。
柄杓、蓋置を取り出し、いつもの場所におく。
一服差し上げます、と礼をして、薄茶の手前と同じようにして始める。
途中は平手前と同じ。
しまいの手前は、途中までは一緒。ただし、茶巾を茶碗に置くときに、ひねって輪が右側に向くようにすること。
以下、やや順番が怪しいので要注意。
水差しの蓋を閉めて、拝見の挨拶(今回はない)の後、手前座に向き、柄杓と蓋置を取り、そのまま手前座に向いたまま、建水のところに、蓋置、柄杓の順において、少し下げる。
それから、茶箱を膝前の位置まで持ってきて、蓋を取る。
茶碗を茶箱の隣に置いて、茶筒を取り出す。中蓋に茶杓を置く。
茶筒を右手で取り、左手で受けて、茶筒に茶筅をすっと入れ、そのまま右手で持ち直して、左手でポンと突き上げて、茶筅を入れるようにする。
中蓋をとって、蓋の上に乗せる。
茶碗を右手で持ち、左手で受けて、右手でつまむように持ち直して、右下に入れる。
棗も、同様に、右手で持ち、左手で受けて、右手で上から持って、左上に入れる。
振出を茶碗の上に置く。(振出の持ち替えが必要か確認すること)
中蓋を閉めて、茶筒を入れ、蓋を閉める。水差しの前に置く。
建水を持って下がる。風炉を清めて、席を立つ。
茶箱はなかなか楽しいお点前でした。工夫というか、何が出てくるか、気になって面白いです。
それではお休みなさい。吹雪でした。
企業が求める「コミュ力」って、「女子力」並みにわけがわからん。というか、企業の優しさじゃね? という話
企業人事が求める能力の1位を独走しているのが、「コミュ力」らしい。
そこでわたくし、出版屋としては、『コミュ力をつける本』っていう書籍を出したいと、ちょっと考えるが、まあ、ほとんど売れない予感がする。
いや、断言する。これは売れない。
『読むだけで誰とでも30分楽しく喋れる本』という方が、かえって売れると思うし、『コミュ力ねーよと開き直ってかえって好かれる人の開き直り方』みたいな方が好まれると思う。
つまり、コミュ力そのものって、総合的すぎてレベルアップさせられないし、レベルアップを求めている人もそんなにいないと思うわけ。
例えていうなら、バッターボックスに立つ前に「人間力を高める本」を読む、そんな感じ。大きすぎて、使えないですわな。
コミュ力ないなと悩んだ人であっても、解決しようとするときは、きっと「会話上達本」とか、「連絡メール術」とか、そういう具体的な知識で乗り越えようとするはず。
本の売れ行きを調べると、そんなことが予測されるわけ。
「コミュ力」って便利な言葉だけど、実態を何も言い当ててないんじゃないか、そう思うわけです。
空虚な空文。女子力なみに、言ったつもりになっているだけで、言い当ててはいない。
さて、企業が「コミュ力」を求めていると言い始めているのって、日本大丈夫かと心配したくなる。あってないようなものを当たり前に求める風潮ができているってことだと思うから。
でも、企業が「コミュ力」と言い出したことを、もう少し真面目に考えてもいいかもしれない、そう思うようになった。
言い換えると、こういうこと。企業がコミュ力を求めている、と言われて、なんとなくめんどくさい感じがするでしょう。わたし、げんなりしている若者のあなたに、まあ、こう考えてみてはいかがと伝えたいことがある。
わたくし思うに、これ、実は、あなたにパーリーピーポーになって、会社でウェイウェイwやりなさい、と言っているわけではないと思うの。
また、上司が口を開きかけるや否や、上司の言わんとすることを理解せよとするような、念能力者並みの超能力を求めているわけでもないと思うの。
それに、一見いじめと思えるような愛のムチに耐える忍耐力を求めているわけでもないと思うの。
じゃあ、企業がコミュ力を求めるって、なんでしょう。
これ、きっと、企業が「あなたとコミュニケーションとる準備ができてますよ」というアピールだと思うわけ。
心を閉ざさずに、こっちへおいで、色々相談しておくれ、ということなの。理屈から考えてもそうだし、いや、そういうことにしておこう。
コミュ力を求めるって、実は日本の会社の優しさの表れなわけ。
明日も頑張りましょう。
和包丁を使いなさい
今回は、和包丁をごり押しするエントリーです。
料理好きで和包丁が気になっている方。
買おうと思ったものの種類が多くていまひとつ実感がわかない方。
そんな皆様にへ向けて書いています。
さて、最近お気に入りの和包丁の話を。
幼児食を食べている娘は、アジが大好きです。
小さめの切り身を焼いて冷凍しておき、ご飯のたびに解凍して食べさせています。
手づかみでパクパク。食べ終わると「アジ、アジ」と催促するくらいです。
娘が好きで体にもいいし、アジを常食にできたらいいなと思い、うまく捌けるようになりたいと思いました。
もともと、三枚に下ろすのは苦手ではないと思っていました。
小さい頃からよくやっていたし、アジの漬け丼を作ったり、鯛を捌いてお造りと鯛飯を作っているからです。
ところが、娘にアジの身を渡す時に、身がボロボロになって持ちづらいことに気づきました。
確かに、魚の身は、焼くと崩れるものです。
しかし、それ以上の崩れ方をする。冷凍庫へ入れる段階で、切り身ではなくほぐし身のようになってしまっている。
これは、三徳包丁で切る時に切りづらくて身をグッと抑えてしまい、身が潰れるからです。これまでの料理を振り返っても、身がボロボロになっていた気がします。
あとで説明しますが、これは包丁の切れ味の問題ではありません。刃の形の問題です。
そこで、色々考えた結果、これを買いました。
あ、このブログは、アフィリエイトなんかじゃありませんよ。メーカーや写真、スペックといった情報がわかりやすいので引用しているだけです。
舟行という包丁、漁師が舟の上で使ったと言われています。
そのため、魚をさばくための出刃包丁と、魚を刺身にするための柳刃包丁の中間のような包丁が便利だったのでしょう。揺れる舟の上で包丁を何本も使い分けるのは面倒そうです。
出刃包丁は分厚くて短く頑丈。
柳刃包丁は薄くて長いので一回包丁を引いただけで下まで切れる。
その両方の特徴をそこそこ兼ね備えた包丁が舟行包丁です。
さて、なぜアジをさばくのに舟行包丁を選んだのか。
それは、アジきりという小型の出刃包丁があるのですが、それよりも汎用性が高いかなと。普段の三徳包丁の代わりにも使いたかったのです。
例えば、葉っぱものをみじん切りにする時に、切れ味が悪いと潰れて緑色の汁が出て料理があまり美味しくなりません。舟行包丁なら、あまりそうはならないわけです。
出刃包丁よりも薄いので、小さな魚を下ろす時にも身がめくれるのに邪魔になりません。また、頑丈なので、大きな魚もさばけます。
そんな舟行包丁。いきなりこれを買うのもどうかと思いますので、柳刃をお持ちの方は、ぜひ、出刃や三徳の代わりに使ってみてはいかが。
さて、和包丁全般の使い心地についてお話ししましょう。
魚に限らず、野菜も肉も、木材をカンナで削るみたいに、すーっと身が離れます。これには感動しました。三徳包丁だと、「えい、えいっ」と力を入れてギコギコしないと切れなかったのが、和包丁ではズバッとさばけます。
魚をさばくとき、特に感じるのは、刃が骨と平行に入れ安いんですよね。三徳のような両刃の包丁だと、刃の部分と骨をくっつけるようにして切ると、骨と刃が平行にはならないし、平行にしようとすると、微妙に骨と刃に隙間が開くんですよね。あと包丁が外側に逸れていくというか。
もう一点、片刃の包丁は研ぎやすいです。べたっと表を砥石にあてて研いで、かえりが出たら、裏側をさっと1回砥石で撫でます。両刃は、裏も表も同じ角度で同じだけ研がないといけないので、難しい。使いづらい。
研ぐと切れ味が恐ろしいほどになりますよ。鋼の重みだけでトマトもネギも切れるようになります。
お手入れは、給湯器のお湯でじっくり流して、ふきんでさっとふくだけ。
水分が飛んだのを確認したら片付けます。神経質な人は油をさっと塗っても良いかもしれない。
お手入れも意外と楽で、切れ味も抜群。料理の美味しさが引き立ちます。研ぎやすいし、おまけに値段も安い。
和包丁、本当にいいですよ。迷っている人は、ぜひ。
茶道の話 石洲流 60 備忘録 【旅箪笥】
こんばんは、吹雪です。
最近は、ストレスが溜まりすぎて、将棋のコマを打ち付ける仕草をずっとしているよ!! 王手角成! 将棋最高!
早速ですが今日は旅箪笥でした。
これは利休が戦場でお茶をするために考案されたものとか。
でも実際にこの箪笥で運ぶと、道具が全部壊れちゃうよ!
備忘録です。毎回新しいことがあって覚えるのがたいへん。
まず旅箪笥に建水以外の道具をしまいます。
棗、茶碗、水差しは中央に。柄杓は合を中に向けてかける。蓋置は水差しと柄杓の間に。
蓋を閉めておく。
建水を持って入室。
建水を置いて、風炉の環を下ろす。旅箪笥の前に移動。
蓋の外し方は、左手を添えて、右手の親指で鍵を少し持ち上げ、そのまま手を横にして、親指と人差し指・中指でつまむ。そのまま蓋の表側に鍵を挿して、蓋を手前に引く。指一本ぶんくらい隙間が空いたら、蓋の3分の1ほど上のところを持って、手を滑らせるようにして蓋を下から持って外す。右手をそのまま滑らせて蓋のはじを持つようにし、旅箪笥の右側におく。手がかりを残すため、あまり奥に置かないこと。
そのあと、柄杓を両手で取り、左手で建水の上に置く。蓋置きを置いて、建水を少し下げる。棗、茶碗を取り出し、置き合わせの位置に置く。
蓋置と柄杓をいつものいちに置いたら、一服差し上げますと礼。その後手前は一緒だが、水差しの蓋を取る前に、旅箪笥の棚を持ち上げる。逆に、水差しの蓋置きを閉めたあとは、棚を下げる。棚の上げ下げは両手で。
手前が終わり、棗、茶碗などを置き合わせの位置に置いた後、柄杓、蓋置を建水の所におく。棗、茶碗、柄杓、蓋置きを旅箪笥にしまう。棗は右手。茶碗は右手で取り、両手で入れる。柄杓は左手で取り、両手で入れる。当然、節から下は持たないこと。蓋置は、右手で取り、左手で受けて、右手で水気を拭ってからおく。
蓋を閉める。両手で蓋を取り、下から手を滑らせるようにあげて上まで持ってしめる。左手を添えたまま、右手で鍵を閉める。親指を上にして鍵を抜くとやりやすい。
真ん中に移動して、建水を持って退出する。部屋に入ったら扉を閉めて、風炉を清め、退出する。
旅箪笥の蓋の扱いが大変だと思ったが、手順はわかりやすいかも。
お軸は、良寛さんの「雨の降る日はあはれなり」
お花は鹿の子と山紫陽花でした。見てもわかりません。先生が教えてくれたのでございます。
鹿の子
山紫陽花
お菓子は紅屋さんの蛍が飛ぶ羊羹でした。
それではまた。
茶道の話 石洲流 59 備忘録 【桑小卓】
こんばんは。吹雪です。
今日は風炉の手前かつ桑小卓ということで、書かなきゃ覚えられないよ!
30分一本勝負! どこまで書けるかわからないけど記録に残しておきます。
・飾り付け
(写真は炉の手前だけど基本は同じ)
・下の棚に建水が入っている。建水には蓋置きを入れる。
・柄杓は写真のように立てかける。
・手前の仕方
まずは茶碗だけを持って入室。茶碗だけを持つことになり、入室は1回だけなので、道具畳の前で、手前座の方に向かって座り、道具畳の中央に茶碗をおく。襖に向き直り、閉める。茶碗持って立ち上がり、棚の前へ。茶碗を持つ時も、右手でとり、左手で受け、両手で持って移動。
ここからが炉の点前と少し違う。
正面に座り、風炉の前に茶碗を仮置きする。茶碗を置くのは左手で。
風炉の環を下ろす。
棚の前に行き、建水を取り出す。炉とは違い、棚の右横から、右手の甲を上にして、手前に押し出すようにし、左手で受けて、壁付きに置く。
柄杓を右手と左手で掴み持ち上げると、左手を外して右手だけで棚の内側から取り出すようにする。その後、左手で受け、そのまま建水の上に置く。
棗を下ろす。
茶碗のところへ少しだけ体を向けて、茶碗を左手でとり、右手で受け、左手で持ち直して、置き合わせの位置に置く。
その後、手前は風炉の平点前と同じ。
拝見の挨拶の後、柄杓と蓋置きを建水に置き、薄茶器と茶杓を拝見に出す。その後、棚に向かって、柄杓と蓋置きを飾りつける。
建水だけ持って退出する。次は茶碗を持って退出する。このとき、建水の水を捨てて、飾りつけるために建水を持って入室する。建水を持って入室し、ふすまを閉めて、棚に向かう。棚に向かうと、左手で持った建水を体の正面で右手も受けるようにして、両手ですっと棚の下に入れる。手がかりを残すように、全部入れない。また、置くようにするのではなく、すっと押し込むようにする。
その後風炉に向かい、清めるなど、平手前と同じ。
お軸は、「天上大風」です。調べると、良寛さんの筆として名高いようです。
お休みなさい。吹雪でした。
茶道の話 石洲流 54〜58 備忘録 【茶碗の中の宇宙 樂家一子相伝の芸術 展覧会感想】
どうもこんばんは。吹雪です。
久しぶりにブログを更新しようと思ったら、前回の投稿は2月ですよ! 月日が経つのは一瞬だよ!!
書くことはたくさんあるんです。書く時間も、ないわけではない。ただ、優先順位が他に行ってしまっています。子育て、リフォーム、原稿、etc.
さて、今回、備忘録とは言いながらお稽古のことではなく、
タイトルにある「茶碗の中の宇宙」という展覧会の感想と、
お茶の家元が最近計画していることを書きます。
茶碗の中の宇宙展、ご覧になった方はいらっしゃいますか。
いやあ、想像以上に楽しめましたよ。
やはり、長次郎。この方の作品はとっても良かった。長次郎は楽茶碗はとても上手なのに、大皿はそんなに上手いとは思えませんでした。ろくろをうまく使えなかったから、手びねりで作ったのではないかとさえ思いましたが、きっとそんなことはないのでしょう。
長次郎作の中でも、目を奪われたのが、万代屋黒でした。
例えるなら、デスクトップ型のMacです。後ろが絶妙な角度で削ってあって、画面が平面に見えるアレです。
高台脇が絶妙なバランスで削られていて、落ちた影がうまく高台を隠し、まるで宙に浮いているかのように見えました。特に腰から胴にかけてグッと立ち上がった姿が、力強い存在の主張があると同時に、高台をうまく隠す錯視効果があります。この表現を可能にするためにも、腰を少し膨らませて作ってある。それによって、より一層、空中から茶碗がぐっとせり上がっているように見えるわけです。これは狙って作ってあるのだなと思いました。
この茶碗を畳においたらどうなるのだろうと、たまらない魅力を感じます。
お茶の大切な要素の一つに、「意外性」があると思います。例えば、季節に気づくときは、誰もがその季節の訪れの「唐突さ」に驚き、嬉しく思うはずです。「急に暖かくなった」「急に梅雨に入った」などなど。
お茶の中で季節感と向き合うことは、意外性を感じさせるものに気づき、その力を借りて演出することでもあると思います。
さて、長次郎の茶碗、畳の上に置かれてみると、きっと意外性があり、日常を超越する力を感じられるでしょう。
それは、お茶や道具の本質と向き合った結果として生まれたのだろうとなと思い、すごいなと感嘆した次第です。
さて、もう一つの話題です。
最近、お茶の家元から、「初音ミクにお点前をしてもらおう、吹雪さん、初音ミクを実体化するよう頑張ってください」と言われています。
この過疎ブログをご覧になった方、お力をお貸しください。
・スクリーンに初音ミクを投影することができる技術者
・初音ミクのモーションが作れる技術者
・初音ミクの動きと音楽をリンクさせられる技術者
を切実に求めています。
初音ミクのお点前が飲みたい、そのために力を貸します、という奇特な方は、ご一報ください。
僕と同じで、ボランティアでの仕事になるでしょうが、ミクさんのお茶を飲めるのは、きっと他にありません。
おやすみなさい。吹雪でした。
茶道の話 石洲流 50、51、52、53 備忘録
こんばんは吹雪です。
忙しくて備忘録を書けずにいました。こんなことではいかん!と思いつつ、できる範囲でやります。
今日は新しいことも習いました。
前回と今回の記録。
前回は筒茶碗の扱いを習う。
筒茶碗は茶筅を逆向きに仕込む。茶巾も反対側に仕込む。
持つときは、右手で上からもち、左手に持ち直して、右手でおくようにするのが基本。(※確認しておく)
茶筅通しをした後、茶巾で拭う手順が違う。
※まず底を巾の字を書くようにして清め、そのあとに輪っかを外側にして茶巾を茶碗にかけ、3回まわして清め、茶巾を正面に向けて、すっと抜き、そのまま建水の上で絞る。
(※確認しておく)
後の手順は他のものと同じ(だったはず)
お軸は、「茶」の一文字のみ。「心静かに茶を楽しむ」という文言も書かれてあった。石州流らしいお軸で、感動。
今回は桑小卓の手前。
飾り付けがまず違う。
撮影許可をもらったので写真を載せます。
下の棚に建水が入っています。建水には蓋置きが入っています。
まずは茶碗だけを持って入室。茶碗だけを持つことになり、入室は1回だけなので、道具畳の前で座り、道具畳の中に茶碗をおく。襖に向き直り、閉める。茶碗持って立ち上がり、棚の前へ。
丸卓と同じように左ヒザのあたりに茶碗を仮置きにする。
ここでまずは右手を手の甲を上にして、建水を押すようにして、同時に左手で少し掴んで引くようにして取り出す。そのまま左手で建水の位置に置く。
柄杓を右手と左手で掴み持ち上げると、左手を外して右手だけで棚の内側から取り出すようにする。その後、左手で受け、そのまま建水の上に置く。
右手で薄茶入れを取り、置き合わせの位置に置く。その後茶碗も置く。しばらくは平手前と同じ。
拝見の挨拶の後、柄杓と蓋置きを建水に置き、薄茶器と茶杓を拝見に出す。その後、棚に向かって、柄杓と蓋置きを飾りつける。
建水だけ持って退出する。次は茶碗を持って退出する。このとき、建水の水を捨てて、飾りつけるために建水を持って入室する。建水を持って入室し、ふすまを閉めて、棚に向かう。棚に向かうと、左手で持った建水を体の正面で右手も受けるようにして、両手ですっと棚の下に入れる。手がかりを残すように、全部入れない。また、置くようにするのではなく、すっと押し込むようにする。
その後釜に向かい、清めるなど、平手前と同じ。
今日のお菓子は、京都の宝泉堂さんの加茂葵という、ハート型の(葵の葉っぱなんでしょうけど)、大納言小豆のお菓子でした。バレンタインぽいなと思いました。
お軸は、「光」の一文字のみ。慈光院の和尚さんが書いたとのこと。春に向かう気持ちを感じます。光に向かい、春に向かう。卒業シーズンも近いですし、良いではありませんか。
もう少し味わって拝見したかったです。
卒業という単語が出たということで、初音ミクの「旅立ちの日に」を紹介して終わります。